森田草平　「煤煙」　初版本４巻揃　明治４３年～大正２年巻３如山堂大正２年８月初版発行

著者プロフィール
漱石の門下生の一人であるが、特に私生活での不祥事が多かったことから、門下生の中では異色の存在として扱われることが多い。明治３９年に東京帝大を卒業後、岐阜に帰郷するが夏目漱石の『草枕』に感銘を受け妻子を郷里に置いて上京、漱石の元へ足繁く通った。一方で、女学校教師をしていて生徒の平塚明子（はるこ、平塚らいてう）と恋仲になり、既に妻子もあったりしたことから、栃木県塩原へ駆け落ちし、心中を試みるが果さず帰京、醜聞となる。漱石は『東京朝日新聞』の文芸欄を担当していたことから草平にこの事件を書くことを勧め、森田は平塚家の許可を得て、東京朝日新聞に小説として1909年1月1日から5月16日まで127回にわたって連載した。1910年（明治43年）に如山堂より『煤煙』第一分冊が刊行され、三分冊まで同社より、1913年（大正2年）に新潮社より第四分冊が刊行された。なお、事件のあった1908年の9月から連載した漱石の「三四郎」に登場する里見美禰子は、漱石が思う平塚明子像がもとになっているという。
平塚らいてうは、連載終了と同時に「偽らざる告白私が半生の努力に依つて得たる人生観」を発表し、『煤煙』の主人公二人に同情できないと批判し、のちに『元始、女性は太陽であつた平塚らいてう自伝』でこの事件を描いた。『ウィキペディア（Wikipedia）』


森田草平の「煤煙」で以下の４巻セットです。
第一巻　如山堂・明治４３年２月訂正再版（実質の初版）発行。序文は夏目漱石と森鴎外（序に代わる対話として）
巻２　如山堂・明治４３年８月初版発行。序文は小宮豊隆
巻３　如山堂・大正２年８月初版発行
巻４　新潮社・大正２年１１月初版発行。扉に印あり。

各巻とも経年のヤケがありますが、シミや書き込みなどはありません。本の造りも確りとしており経年の割には良い状態だと思います。森田草平のデビュー作にして代表作の貴重な初版本です。
１００年以上前の古書であることをご理解の上、購入の検討をお願いいたします。